【死亡保険】死亡保険金に課税される税金は、契約時に決まる!

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

死亡保険金を受け取る時は、保険の契約をしている人、保障の対象となる人、保険金を受け取る人が、誰かによって、課税される税金の種類が異なります。この違いをしっかり理解しておけば、保険金を受け取る際にかかる税金を減らすことができます。今入っている保険やこれから契約する保険について、どのような税金がかかるのかを確認しておきましょう。

契約の仕方で課税される税金の種類が異なる!

図版番号:2016_7_S_002_ver6.0_001

%e6%ad%bb%e4%ba%a1%e4%bf%9d%e9%99%ba%e9%87%91

保険の契約の際は

  • 契約者(=保険料を支払う人)
  • 被保険者(=保障の対象となる人)
  • 保険金受取人(=保険金を受け取る人)

の三者を指定します。

一般的に死亡保険の場合は、契約者と被保険者が同じ人で、受取人が配偶者や子どもなどの家族というパターンが多いようですが、契約者、被保険者、保険金受取人の組み合わせによって保険金に課税される税金の種類が変わることを知っておきましょう。

被保険者本人が契約者として保険料を支払っていて、保険金受取人を配偶者とした場合、万一の時の保険金は相続税の課税対象となります。このような例では死亡保険金は税法上“みなし相続財産”となり、他の預貯金や不動産などの財産と合わせて相続税の対象となります。預貯金などの財産と違うのは、保険金のうち一定額まで非課税枠が認められている点です。

具体的には、500万円×法定相続人の数が非課税となります。法定相続人は、配偶者、子どもが第1位、それに孫、親、兄弟、甥姪が続きます。たとえば夫が亡くなり、妻と2人の子どもが遺族として残された場合、500万円×3人=1,500万円までの保険金は非課税※1、それを超える分は他の相続財産と合算して相続税の課税対象となります。

ご参考までに保険金の受取人が法定相続人以外に指定されている場合は、この非課税枠は受けられません。そのため、特別な事情がない限り、保険金受取人は、法定相続人に指定するのが税金面では有利です。

また、同じ契約形態でも死亡保険金を年金のように分割で受け取る場合には、所得税の対象となります。ただし、課税対象となる金額は、受取額全額ではなく、1年目は全額非課税で以後年々階段状に課税額が増えていきます。

所得税の対象となる場合は他の収入の額にも注意が必要

子どもが保険料を負担して親を被保険者とし、保険金の受取人を子どもにしたケースも、死亡保険金は所得税の対象となります。

仮に死亡保険金を一括で受け取った場合には、保険金額から払込保険料総額を差し引いた残りが一時所得となり、控除額50万円を差し引いた残りの金額の2分の1が課税対象になります。

たとえば保険金1000万円で保険料を合計600万円払っていた場合、

{(1,000万円-600万円)-50万円}×1/2=175万円 ※1

が課税対象となります。
所得税の対象となる場合には、その年のほかの所得と合算して所得税が計算されるので、給料のほかに副業などで収入がある人は、一時的に所得税が高額になる可能性もあるので注意が必要です。 ※2

同じ契約形態で死亡保険金を年金のように分割で受け取る場合には、受け取った年金はその金額に相当する保険料を差し引いた額が雑所得となり、所得税が課せられます。所得税の対象となる受け取り方をした場合、翌年の住民税や社会保険料などにも影響することがあります。
所得税はそれほど高くならないケースでも、住民税などがアップする場合もあるので、他の所得との兼ね合いも考えて受け取り方を決めると良いでしょう。

贈与税がかかるケースは要注意!税負担が高額になるかも

もうひとつのパターンは、被保険者と保険料負担者、保険金受取人がそれぞれ違う人のケース。たとえば夫が保険料を払い、妻を被保険者とし、子どもが受け取るといった形の場合、妻が亡くなり子どもが保険金を受け取ると贈与税が課せられます。 ※3

これは、夫から子どもに財産の贈与が行われたとみなされるからです。贈与税は特に税率の高い税金なので、高額の保険金をこの形で受け取るのは不利になります。前述のケースで1,000万円の保険金を子どもが受け取った場合、贈与税は231万円※4になってしまいます。

収入のない妻を被保険者とする場合には、夫から保険料分の贈与を受けて自身で保険料を負担して加入するなどの方法で、相続税の対象となる契約形態を選ぶ工夫をすることで税負担を抑えることができます。

いずれにしても相続が発生し、遺産分割で、遺族間でもめた場合には、分割が終わるまで相続財産は凍結されてしまいまいます。そうなると預貯金なども含め故人の資産は分割協議が終わるまで引き出せなくなります。葬儀代など、臨時出費を故人名義の預貯金などでまかなおうと考えていても、うまくいかない場合もあるのです。

そのような場合でも死亡保険金は、基本的に遺産分割に関係なく受取人が保険金を全額受け取ることができます。このように、いざというときに必要となる当面の資金を、保険で準備しておくことは有効な手段です。

まとめると、

  • 死亡保険金は、契約者、被保険者、保険金受取人の組み合わせによって保険金に課税される税金が変わる
  • 場合によっては、死亡保険金は“みなし相続財産”となり、相続税の対象となる

税金の種類も考慮したうえで、より良い契約形態を選択するよう検討しておくと安心です。

 

<参考>
※1国税庁 No.1490 一時所得
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1490.htm
※2国税庁 No.1750 死亡保険金を受け取ったとき
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1750.htm 

※3国税庁 No.4417 贈与税の対象になる生命保険金
https://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4417.htm 

※4国税庁 No4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
https://www.nta.go.jp/taxanswer/zoyo/4408.htm

xiangtao / PIXTA(ピクスタ)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る