聞いておきたい!相続税と生命保険の関係

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今日はその中でも家族が亡くなった時に直面する「相続税」について考えてみたいと思います。

 家族が亡くなったら一大事です。心身ともに休まらない中、相続について調べ、考え、対応するのは大変なことでしょう。用語や仕組みは聞き慣れないものが多いので、すぐに理解するのは難しく、困惑される方もいらっしゃいます。

また相続税は生命保険との関わりもあります。記事をご覧になっている方に見ていただきたい内容です。

1.相続税ってどんな税金?」「2.なぜ生命保険が役立つの?」と2部構成でお届けします。 

1.相続税ってどんな税金?

 相続税は、相続人が被相続人の財産を相続によって取得した場合に、その取得した財産に課される税金です。相続人がそれぞれに取得した財産(*課税価額の合計額)が、遺産に関わる基礎控除額を超えた場合に、その財産を取得した相続人が相続税を申告し、納税します。相続税は被相続人が亡くなった翌日から10ヶ月以内に納付するというルールがあります。

*相続税の算出にあたり、まず財産の価値を取得した財産の種類ごとに評価します。それぞれの財産がしかるべき計算式に則って計算され「課税価額」が導かれます。相続税はこの課税価額に基づき計算されます。

1-1.被相続人と相続人って、誰が当てはまるの?

被相続人:亡くなられた人

相続人:被相続人の財産を受け継ぐ人。民法では被相続人の配偶者、家族(子、親(直系卑族)、兄弟姉妹)を相続人としてその範囲と順序を定めていて、「法定相続人」と呼ばれます。

実はこの法定相続人の数が、相続税の税額を算出する際にとても大切な要素となります。法定相続人の数は相続をする、相続をしない(相続の放棄)に関わらず、全員を相続人として数えます。またもし被相続人に実子と養子がいる場合には、養子は人数に関わらず 1人まで、養子しかしない場合は2人までを法定相続人とします。

1-2.どんな時に相続税の申告が必要なの?

相続税の申告が必要かどうかは、まず被相続人から受け継ぐ財産が一体いくらなのか計算しなくてはなりません。まず下記の図(*)の金額について調べます。

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 上記「A:相続税が課される財産」から「B:相続財産から差し引きできる金額」を差し引いた金額が、被相続人の「基礎控除額」を超えた場合、相続税を申告する対象となります。

 平成27年の法改正により、「基礎控除額」が大幅に引き下げられ、これまでの制度では相続税の申告対象とならなかった方も、その対象となる可能性が出てきました。いざという時に慌てないように、ご家族が集まる際に、一度財産について確認、整理しておくと良いかもしれません。(*図は「国税庁 相続税のあらまし平成27年分以降」に基づき作成)

(ご参考:国税庁「相続税のあらまし 平成27年分以降」より抜粋)

A : 相続が課される財産は下記の通りです。

1.相続税が課される財産のそれぞれの評価額

土地や建物、現金や預貯金、株などの有価証券など、亡くなった時点での価値があるのか算出します。その他ゴルフ会員権や骨董品や絵画など、お金に替えることができるものが全て対象です。また日本国内のみならず、海外にある財産もその対象に含まれます。家族名義になっているもの、誰のものか分からない無記名のものもその対象となりますので、何かの折に名義を確認するようにしましょう。算出方法は、財産の種類によって異なりますので、あわせて確認しておくと良いでしょう。

2.被相続人が亡くなったことによって支払われる財産(みなし相続財産)

生命保険や死亡退職金がこの対象となります。それぞれに一定金額が非課税、つまり相続税の対象とならない枠が設けられています。計算式は以下の通りです。

計算式:500万円 × 法定相続人の数=非課税枠、この非課税枠を超えた金額が相続税の課税対象となります。

ただし生命保険金の場合、被相続人が保険料を支払った分のみ、この計算式が適用されます。

3.被相続人から贈与を受けた財産

相続人が被相続人から生前に財産を贈与された場合、その財産も相続税の評価に含まれます。贈与を受けた際に「相続時精算課税」もしくは「被相続人が亡くなる3年以内に贈与を受けた暦年課税」のどちらかが適用されていますので確認しましょう。

B:相続財産から差し引きできる金額は下記の通りです。

1.債務、未払金のほか、被相続人が納めていなかった税金

2.被相続人のお葬式費用のうち、お寺などへの支払い、葬儀社への支払い、お通夜費用は差し引きできます。しかしお墓の購入費用、お香典返しなど含まれないものもありますので、確認しましょう。

2.なぜ生命保険が役立つの?

1.相続税ってどんな税金?」をお読みいただいた通り、相続する財産を評価する際、生命保険はその評価を下げることができるため、相続税と生命保険は切っても切れない関係と言っても過言ではありません。どのように生命保険が役立つのか見てみましょう。

2-1.相続人が相続税を納める納税資金として準備することができる

相続税は現金一括払いが原則です。(ただし状況に応じて分納も可能)

相続が発生して、いざ財産を棚卸ししたら、土地や不動産ばかりで現金がなかった…という可能性もあります。土地や不動産をすぐに現金化できるかはその時点になってみないとわからないですし、また相続人同士で、お互いが納得する形で分けられるとも限りません。しかし生命保険ならば、相続人を受取人として契約すれば、受取人の財産として現金が受け取れます。しかるべき相続人同士の話し合い、遺産分割が終わり、保険会社との手続きが終われば、保険金を納税資金として使うことができます。

2-2.相続する財産の評価額を下げ、相続税を抑える可能性がある

「1-2」で見た通り、生命保険金は一定の計算式に基づき、相続財産の評価額を引き下げます。つまり、結果として申告対象となった場合には納税金額を抑える可能性があります。また生命保険の契約形態によって、相続税の課税対象ではなくなるケースもあります。相続税として納税するのか、被相続人の生存中に贈与税として納税するのが良いのか、個人によって課税率が異なりので、どちらが有利かは一概に断言できません。将来相続税を納める対象となりそうだという方は、早めに専門家に相談すると良いでしょう。

まとめ

生命保険と相続税についていかがでしたでしょうか?

相続税は人が亡くなる時に、土地や家など、一生をかけて築いた財産を受け継ぐための税金なので、とても大きな金額となる可能性があります。またお金が絡む問題のため、相続人同士で揉めて「争族」となり、申告期限10ヶ月以内を超えても解決しない問題が発生する可能性もあります。

相続への対策について詳しく知りたい方は、独自に判断されることなく、一度専門家に相談されるのが良いでしょう。

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