はじめての介護保険「支給限度額」ってなに?

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現在の日本の少子高齢化が進み、介護問題に関するニュースが取り上げられない日はないぐらいの毎日です。

家族の介護を理由に転職や離職する方も多くなってきました。介護によって、自分の生活が大きく変わる可能性があります。今は関係無くても、私たちも近い将来、介護問題を抱えることになるかもしれません。介護には人の手が多く必要となり、お金の問題も切っては切り離せません。

そこで今回は、1.介護保険サービスを受けるには(介護保険サービスを受けるまでの流れ、要介護(要支援)とはどのような状態か)と、2.介護保険サービスの支給限度額についてお伝えします。

1.介護サービスを受けるには〜「要介護(要支援)」はどんな状態か?

現在日本では40歳以上になると公的介護保険制度の対象となり加入します。その加入者が65歳以上になって、一定の介護状態になった場合、介護保険サービスが受けられるようになります。(40歳以上、64歳未満の支給要件については別途定められています。)

家庭での介護が生活の大半を占め、家族の負担が大きくなって公的な介護サービスを受けたい場合、どのような流れになるのか見てみましょう。

  1. お住いの市区町村へ要介護認定を申請する
  2. 認定調査を受ける
  3. 認定調査の審査判定
  4. 要介護(要支援)と認定される
  5. 介護(介護予防)のサービス計画書(ケアプラン)を作成依頼する
  6. 介護サービス利用の開始

まず申請し、「要介護(要支援)」と認定されて初めて、介護サービス計画に基づいたサービスが利用できるようになります。窓口に行けばすぐに受けられるものではなく、申請から認定の通知まで、原則30日かかります。さらに、ケアプランの作成を経てから介護サービス利用開始となるので、必要となった場合は、早めに申請するようにしましょう。

「要介護(要支援)」の区分状態は下記の通り「7段階」及び「非該当」に分けられます。

スクリーンショット 2016-05-16 15.53.43

(出典:金融広報中央委員会「知るぽると 介護保険の基礎知識[5]」)

認定された区分状態に応じて、受けられるサービスも異なります。また介護される方、そのご家族の希望によって介護サービスを受けるケアプランを作成しますので、同じ要介護度でも、個人によってサービスの内容は異なります。

2.介護保険の「支給限度額」〜実際にいくら負担すればサービスを受けられるのか?

介護保険サービスを利用すると、利用者は介護サービスにかかった費用の1割を負担します(一定以上所得者の場合は2割)。例えば、10万円のサービスを受けた場合、自分で1万円を負担することになります(一定以上所得者の場合は2万円)。また受ける介護サービスの費用は、要介護度別に介護保険から支給される限度額が定められています。これを「支給限度額」と言います。

介護保険のサービスを受けるために必要なのは「1割負担」ですが、要介護度別に1ヶ月あたりに支給される金額に限度が設けられています。 下の図をご覧ください。

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出典:厚生労働省「介護事業所・生活関連情報検索」「サービス利用者の費用負担等」

例えば、要介護2と認定された場合、支給限度額は196,160円、約19万円分のサービスを1割の自己負担、約19,000円で受けられます。下の図をご覧ください。

スクリーンショット 2016-05-17 10.31.25

しかしながら、利用限度額を超えた分は全額自己負担となっています。例えば、月に25万円のサービスを受けた場合、介護保険から給付される19万円を超えた、②53,840円は全額自己負担となり、1割の自己負担分と合わせると、①+②の約7.3万円の出費となります。

介護期間は長くなる傾向があり、利用者負担が高額になる現状を受け「高額介護サービス費」という制度が設けられています。介護サービスの利用者の自己負担金額には上限があり、それを超えた金額はお住まいの市町村へ申請すると還付される仕組みとなっています。世帯の収入に応じて自己負担の上限が定められ、月ごとに計算されます。例として、世帯の全員が市区町村民税を課されていない方の自己負担の上限金額は月額37,200円ですので、上の図で見た自己負担総額を元に試算してみると、「①+②の約7.3万円ー37,200円=約3.6万円」となります。ただしこれは介護サービスを受ける範囲に適用され、施設などで受けるサービスは適用外となるものもありますので、実際にサービスを受ける前に確認しましょう。

また介護保険サービスの利用料は「確定申告」「年末調整」の際、医療費控除の対象となります。ただし「高額介護サービス費」も「医療費控除」については条件が細かく定められていますので、詳しくは実際にサービスを受けられる前にお住いの市区町村に確認されると良いでしょう。

まとめ

介護保険サービスを受けるにあたって、その流れや要介護(要支援)の状態、支給限度額について考えてみましたがいかがでしたでしょうか?自己負担分を毎月の生活費に上乗せして考えてみると、毎月大きな負担となってくる可能性がとても高いですね。 また介護サービスを受けるには、月々の介護保険料も支払い続けなくてはいけません。自己負担は1割といっても、実際はそれよりも負担が大きくなると考えておくといいかもしれません。

介護は、大切な家族の生活スタイルを変えてしまいます。「支給限度額」を超えた分の費用負担を軽減するために、介護に対応した保険への加入を検討されてはいかがでしょうか。

まだまだ先のことだと思っていたら、もしかしたら明日から介護問題に直面することになるかもしれません。介護される人、介護をする人、それぞれの負担を減らし安心してサービスを受けられるよう、介護について一度ゆっくりご家族で相談されてみてはいかがでしょうか? 

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