【介護保険】知っておきたい介護保険の仕組み

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公的介護保険は、介護が必要な人を社会全体で支える仕組みとして2000年にスタートしました。利用者は右肩上がりに増えている一方で、制度についてよく知らないという人も多いようです。家族に介護が必要になった時に慌てないよう、介護保険の基本的な仕組みを押さえておきましょう。

 

介護が必要になったら認定を受ける

公的介護保険は、介護が必要になった人が介護サービスを受けられる仕組みで、以下のような特徴があります。

  • 他の保険のように現金が受け取れるわけではない
  • 介護サービスを受けられるのは原則として65歳以上の「介護が必要である」と認定された人のみ

介護が必要になった場合、本人や家族が市町村(東京23区は区)の介護保険の窓口に申請書を提出します。提出後、調査員が自宅を訪問して、本人・家族から聞き取り調査を行います。その結果と、かかりつけ医の意見書をもとに、介護の必要度を示す要介護度が認定されます。

要介護状態の区分は、下の表のように8段階になっています。

  • 要支援1・2の人は介護保険の介護予防サービス
  • 要介護1~5の人は介護保険の介護サービス

を利用することができます。
自立と認定された人は、介護サービスや介護予防サービスは利用できませんが、市町村が行う介護予防事業が利用できます。要支援・要介護度は、数字が大きいほど介護の必要性が高いことを示しています。

■要介護状態の区分

費用の1割または2割を負担

要介護と認定された人は、
・在宅サービス
・施設サービス
・地域密着型サービス
のいずれかを利用します。

在宅サービスには、訪問介護(ホームヘルプ)、訪問入浴介護、訪問看護、通所介護(デイサービス)、通所リハビリテーション(デイケア)などがあり、それらを「週何回」という形で組み合わせたケアプランを作成します。

サービスを利用したら、その費用のうち1割あるいは2割(所得によって異なる)を利用者本人が負担。残りは公的介護保険から給付されます。ただし、保険から給付される額については、要介護度によって次のように上限額が決まっています。

■在宅サービスの要介護度別支給限度額と自己負担額

*標準的な地域の例。地域によっては加算がある。

施設サービスには、特別養護老人ホーム(介護老人福祉施設)、老人保健施設などがあります。その他、介護付きの有料老人ホームや、介護付きのサービス付き高齢者向け住宅などを利用することもできます。施設を利用した時は、施設の種類と要介護度によって決められた自己負担額のほかに、食事代や居住費を支払います。

地域密着型サービスは、その市町村に住んでいる人だけが利用できます。通所を中心にして必要に応じて訪問介護や泊まりを組み合わせられる小規模多機能型居宅介護などがあります。在宅介護サービスは、利用1回あたりいくらという形で利用料を支払うのに対し、地域密着型サービスは、月単位でいくらという形になっています。

住宅改修や用具のレンタルも

このほか、要支援・要介護と認定されると、手すりの取り付けや段差の解消など、自宅の改修を行った場合に、かかった費用20万円を限度にその9割が支給されます。また、車いすや歩行器のレンタルが利用できます。

地域包括センターを調べておこう

まとめると、

  • 公的介護保険の介護サービスを利用するには、要介護認定を受ける必要がある
  • 要介護と認定されたら、在宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスのいずれかが利用できる
  • 介護サービスを利用したら、その費用の1割または2割を負担する

というのが、介護保険の基本的な仕組みとなります。

介護や高齢者の生活に関する相談窓口として、地域ごとに地域包括支援センターが設けられています。地域包括支援センターは、介護予防事業を行ったり、要介護認定申請を代行してくれるので、あらかじめどこにあるのか確認しておくと良いでしょう。

<参考>
※厚生労働省「公的介護保険制度の現状と今後の役割 平成27年度」
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-12300000-Roukenkyoku/201602kaigohokenntoha_2.pdf

和尚 / PIXTA(ピクスタ)

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